昼下がりのコーヒーブレイク 「宇宙の理」 2010年9月号


医療と健康3
病ガンの通常療法に懐疑的な医師

ランセット」というイギリスの権威ある医学雑誌があります。このランセットの2010年1月27日号に「血糖値を正常近くに下げると死亡率は上がる」という研究論文が発表されました。このことは先日取材をした北海道の愛し野内科クリニック院長の院長岡本卓氏から借りた著書「糖尿病のみなさん、インスリンをやめてみませんか?」(飛鳥新書)で知りました。。
 日本で毎年30万人増えている糖尿病治療では血糖値を厳格にコントロールすることが糖尿病治療の基本であり、大前提のようにされてきました。そこで低カロリー重視の食事治療や、薬剤療法、そして悪化するとインスリン注射を推進して来ました。
  一般的に糖尿病患者に求められる食事は「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」で、カロリーは症状・性別・身長・体重などによって異なりますが1400~1600キロカロリーが勧められています。これはすべてが血糖値を下げるためです。
 しかし厳密にはカロリーが血糖値を上下させるのではないので、血糖値を下げるためにはカロリーよりも糖質の低い食事に目を向けるべきです。病院で処方される薬もすべて血糖値を下げて合併症を防ごうとするもので、糖尿病自体の治療を目的としていないために一生薬漬けを余儀なくされます。
 糖尿病治療で糖尿病を治すための治療が行われていないというのが現実なのです。

 そして更に、ランセットの論文が正しかったら、血糖値を下げるということにこだわっている糖尿病の治療指導はおかしなことになります。何しろランセットは「血糖値を正常近くに下げると死亡率は上がる」と言うのですから。糖尿病治療は本来、インスリンの糖代謝機能回復を第一に目標に図るべきものです。
 ランセットの研究はイギリスでインスリン注射をしている48000人の糖尿病患者に対して行われました。論文の根拠は血糖値を正常近くに下げることで死亡率が上がるという結果が出たことです。血糖値を標準近くまで下げたら死亡率が52%も上昇したのです。

コレステロール値なども時に正常値が変化したりしますが、大阪府守口市や八尾市、福井県福井市などの調査から基準値をやや越えている方が長寿であったりガンやウツ病患者が少ないという調査結果がでています。
 それで日本循環器学会が2002年に決めた脂質異常症(以前の高脂血症)の診断基準値としての総コレステロール220 mg/dl以上の数値を、2007年の見直し時には診断の目的には用いないことにしました。実はコレステロールは220~280 mg/dlの人が一番長生きするのだそうです(「9割の病気は自分で治せる」岡本裕著、中経文庫発行より)。
⁂ これは後日書きますが、正しい食事をしている人の場合にはコレステロールは低い方が正解。
 しかし90%以上の現代人は正しい食事をしていないのでコレステロールも正しくない数値として反映 ― 即ちやや高い方(200~260位か?)が安全。低すぎるとガンなどに罹患している可能性がある。
 また男性と女性では女性は40程度高くて男性と同等とみてよい。つまり男性の220と女性の260は同じ危険性にある。


タンパク質は糖質、脂質と共に3大栄養素とされていて現代人の多くはたくさん摂った方が良いと思っています。肉食推進の考えもこれと大いに関連があるようです。特に若い人には肉は必需品と考えている人が圧倒的に多いです。 日本では以前、体重60㎏以上の人は80グラム必要だとされていました。しかしタンパク質は多く摂りすぎると腸内腐敗を起こしたり、消化不良で腸から血管にタンパク質の分子が流れ込んだり(腸管壁浸漏)して、病気の元になりますので過剰摂取は止めるべきです。
 特に肉などの動物性のタンパク質は酸性ですから、食べるほどにアルカリ性である骨のカルシュームを溶かして血液に戻し、骨粗しょう症になります。牛乳も同じ酸性で、飲むほどに骨のカルシュームが減りスカスカなにってしまいます。しかも牛乳のタンパク質であるカゼインは体内で分解し難く余り吸収されないのです。腸壁や脳や心臓の血管にへばりついて脳疾患、心疾患を作りだします。牛乳のタンパク質であるカゼインはアレルギーの元でもあります。
 玄米菜食をしているプロレスラー(西村修氏)もいるぐらいですから、化学的な裏付けはないものの正しい食事を続けていればほんの少量でも、牛や馬がそうであるように、立派な健康体を作る体質に改善できるのだと思います。
 今はタンパク質の摂取は体重1㎏当たり1グラム程度が基準とされていますが、タンパク質は多いと体内で糖質・脂質として蓄えられます。

 今日はカルシウムについて書く予定はありませんでしたが、牛乳のカルシウムにいて言えば、牛乳にカルシウムは多いのは事実ですが、隠されていることは牛乳のカルシウムは殆ど吸収されないのです。だから酸性食品の牛乳を飲むとカルシウムが無くなるほうが多いのです。このように牛乳は人体にとって毒なのです。
 もう少しカルシウムの話をすれば、合理的にカルシウムを多くとれるのは、千切り大根(乾)、かんぴょう(乾)、小松菜、春菊、ひじき、わかめ、こんぶ、キンカン、レモンなどの野菜を摂ることです。 野菜は意外と多くのタンパク質とカルシウムを含んでいます。
 これらを大量に食べるというのは現実的ではありませんが、野菜のカルシウムの吸収率は牛乳の倍以上です。ついでに母乳の吸収率は牛乳の4倍以上です。干しエビや海苔などの海藻類にもカルシウムは多いですが、干しエビは酸性ということで余りお勧めできません。
 丈夫な骨を作りだすために大切なことは、上質の吸収しやすいカルシウム選択と、カルシウムを摂ることよりカルシウムを減らさない食材を選ぶことの方が何倍も重要なのです。私も現在実験中です。ご報告できるような結果が出ると良いのですが。

血圧の基準値なども最近下げられましたが、これなども必要以上に下げ過ぎです。
 これもコレステロールと同じですが、収縮期血圧(上)が140mmHg以上(理想は120以下)、拡張期血圧が90mmHg以上を軽症高血圧としていますが、今の食事ではなかなか理想値は保てません。

メタボの男性の腹囲基準値84㎝などは、身長も年齢も無視ですから、全く人をバカにしています。何らかの意図があるかよっぽど頭の悪い人間が決めたのか・・ でなければ出てこない基準値です。
⋆ しかしこれも現代の肉や牛乳の動物性たんぱく質を賛美する常識に捉われない正しい食事をしていればクリアできる。

 ガンも、ウツも、正しいことが隠ぺいされ、路頭に迷う患者が増えているのです。

 

 朝食を摂ることは健康に良くないとか、ミネラル豊富な塩は取り過ぎに然程の注意は必要ないなどの私の考えは、医師の方にも同じ考えを取られる方が数多くいらっしゃいます(塩に関してはガンになったら摂り過ぎないようにした方が良いかも)。とは言え、一般的にも専門家の間でもこれは全く少数意見です。でもこの考え方を取り違えても生死に影響を与えることは余り起きません。
 しかしガンの治療に於いて、抗がん剤や放射線の治療は亡くさなくてもいい命を亡くしているのです。
 このことは出来るだけ多くの方に知っていただきたい知識です。正規の治療としてどこの病院でも当たり前のように行われているガン治療が人命を奪っているという考え方は、やはりマイノリティではありますが、ガン治療にあたる多くの勇気ある医師や良心的なジャーナリストが強力に説いています。ただなかなかそれがマスコミなどを通して表には出てきません。

ガンの三大治療に懐疑的な医師

 ガン治療に関して私は多くの書物を読みました。そして思いのほか、多くの医師が現代のガン治療に対して疑問を持っていることに驚きました。また病院でガン治療にあたり、抗がん剤を投与したり放射線療法をしたりしている医師にも、それが結果的にはガン治療には無力であるということを何となく気づきながらも、私欲の為にその治療法から逃れられないでいることも分かってきました。
 本来は後に報告すべきことかもしれませんが、私が参考にした、抗ガン剤や放射線治療を否定・糾弾、もしくは懐疑的な意識を持つ医師やジャーナリスト達が上梓した参考書籍を先に記しておきます。

■医師による著書

○「医師ができること、してはいけないこと」
小澤 博樹著(三五館発行)
○「日本人だけなぜ、ガンで命を落とす人が増え続ける」
済陽 高穂著(主婦と生活社発行)
○「免疫改革」
安保 徹著(講談社発行)
○「9割の医者はがんを誤解している」
岡本 裕著(飛鳥新社発行)
○「9割の病気は自分で治せる」
岡本 裕著(中経文庫発行)
○「生活習慣病に克つ 新常識」
小山内 博著(新潮社発行)
○「クスリをいっさい使わないで病気を治す本」
森下 敬一著(三笠書房発行)
○「肉を食べると早死にする」
森下 敬一著(PEGASUS発行)
○「朝食をやめて健康になる」
渡辺 正著(光文社発行)
○「真実のガン治しの秘策」
鶴見 隆史著(中央アート発行)
○「ガンをつくる心 治す心」
土橋 重隆著(主婦と生活社発行)
○「奇跡が起こる超小食」
甲田 光男監修 (マキノ出版発行)
○「未病革命」
谷 美智士著(アスコム発行)
○「抗がん剤の副作用がわかる本」
近藤 誠(放射線医師)著(三省堂発行)
〝但し近藤医師は放射線治療は否定せず〟

■医療ジャーナリスト等による著書
○「自然な療法のほうがガンを治す」
今村 光一(花伝社発行)
○「病院に行かずに『治す』ガン療法」
船瀬 俊介著(花伝社発行)
○「ガンは治るガンは治せる」
船瀬 俊介他著(花伝社発行)
○「幸せはガンがくれた」
川竹 文夫著(創元社発行)
○「もう 肉も卵も牛乳もいらない!」
エリック・マーカス著(早川書房発行)

 と・・、私が読んだだけでもこれだけの医師やジャーナリストなどが現代のガン治療に対して懐疑的なのです。
 未読ですが船瀬氏などは「抗がん剤に殺される」という過激なタイトルの本も書いています。もちろんまだまだ類似の書籍は沢山あるし、本を書かなくてもガンの三大療法を否定したり、否定しなくても代替療法の方を勧めている医師は山ほどいると思われます。

 なによりもちょっと調べればガンの通常療法よりも代替療法の方が断然、ガンは治っていのです。特に3期の進行ガン以上に進んだガンは通常療法では殆ど治りません。
 ですから、ちょっと意識の向けどころを理性に向ければ、神の意思が介入して真実に導かれる筈なのに、真実に目覚める人は幾らもいないのです。自分のことは自分で気づかねばならないのが進化の法則に則った進化の流れだとは判っていても、やはりイライラしてしまいます。医療でも政治でも、そこが何ともまどろっこしいです。
そう考えていると本誌(宇宙の理)七月号の霊界通信「天の架け橋」の「あとがき」の一節に目が留まります。

全体を観る目、理性

【今日地球上に起こっているあらゆる問題(戦争、飢餓、経済、自然環境)、
人類が抱えている諸問題の真の原因は、
相対的な問題を、全体でなく個の問題としてしか取り扱えなかった故、
全体の利益よりも個の利益が優先された結果です。
個の問題はすぐさま全体の問題である事に気付けなかった未熟さにありました。(中略)
個から全体への意識の在り方を取り戻していくことです。(後略)】


 結局は周囲・全体に対する「無関心」という点に行き着きつくようです。
 なぜ無関心なのか?
 それは「思いやり」の欠如です。これだけ医療機器が発達し、医療技術が進歩したと言われているのに、ガン患者は増える一方です。しかも日本だけが・・。これはおかしなことです。
 日本だけがという疑問はここではまだ置いておきましても、仮に患者の悲しみを家族など周りの者が自分のこととして思いやり、受け入れられても、そこに「理性」が無いと患者同様の悲しみと当惑に包まれてしまい、正しい道が観えてこないのです。結局は恐怖心から離れられず、神の波動と繋がらず、全体を観る理性を持てず、辛い現象はまた再試験として持ちこされます。理性はとても大切な意識のあり方です。映画のスターウォーズではこれを「フォース」と言っていました。

 理性が無ければ神と繋がることはできません。逆に言えば、どんな悲しみの中でも、どんな難局に居ようと、理性さえ失わなければ、あなたはあなたの中に居てあなたに語りかける神と常にコンタクトを摂ることができます。

 不治の病と言われているガンを患うということは、本人はもちろん、家族もこの理性を保つことがとても難しくなってしまいます。しかしそれは神と繋がるための理性の育成と、意識集中の試練でもあります。
 いろいろな段階があって、必ずしも誰もが理性の至高の判断が求められていなくても、(病の現象はひとつでも答えは人それぞれ一つではない)、悲しいかな現実の問題として、多くの人がこの試練をクリアしていないように思えます。

 先述した書籍に一通り目を通して見て思うことは、どの著者も患者の幸せに想いを馳せる意識で自分の使命・役割に通じ(つまり神と繋がって)私欲から離れて行動しています。
 ガンだけでなくウツや糖尿病などに関してもいろいろと読みましたが、医師が現代医学に疑問を持ち、それとは別の方向に動かされる主な動機は、教科書や現代医学の常識に沿って治療しても全く症状が良くならなかったり、治っても必ず再発したりという苦悩から、独自に学び、本当に患者が幸せになる方途を探し出しています。
 そうすることは収入が減ることであるし、いばらの道でもあるのですが、霊的な真理は知らなくても殆どの人が理性で神と正しく繋がっているために、収入の道も確保され、多くの患者に慕われ意識統合し、佳き生業を営んでいます。

アメリカが認めたガンの三大療法の無力さ

「日本人だけなぜ、ガンで命を落とす人が増え続ける」済陽 高穂著(主婦と生活社発行)という本が出版されているように、世界の先進国で、日本だけがガン患者が増え続けています。
 世界はガンに対しては3大療法を極力用いないというのが主流になりつつあります。

 それは今から30年以上前の1977年に「アメリカ上院栄養問題特別委員会レポート」(別名、マクガバン報告)という5000ページに及ぶレポートが米国人の食事の間違いを指摘したり、1985に「抗ガン剤による化学療法は無力」と米国立ガン研究所のデヴュダ所長が米議会で証言したり、1990年にはアメリカ議会技術評価局(OTA)が通常療法(ガン3大療法)と非通常療法(代替治療)を調査し、3大治療の無力さをレポートした(OTAレポート)ことなどが影響しています。
 その内容は、それまでの常識を覆すものでした。「抗ガン剤はその副作用のひどさにより“増ガン剤”になる」とレポートしたのです。
 これらのレポートは、これまでのアメリカ人の食生活やガンの治療の間違いを真っ向否定したものでした。

―つづく ―